河北新報の記事より
2022年7月17日 9:39
ウクライナ思いチャリティーコンサート 仙フィル・タタルさん、妻と協演 東松島LC
演奏を披露するタタルさん(左)と妻の木下さん
ロシアの侵攻を受けるウクライナを支援しようと、仙台フィルハーモニー管弦楽団第1バイオリン奏者ヘンリ・タタルさんと妻のピアニスト木下順子さんによる「アートウェイ・デュオ」のチャリティーコンサートが7日、東松島市コミュニティセンターであった。ウクライナ国歌などが披露され、会場では人道支援のための募金を呼びかけた。
東松島ライオンズクラブ(LC)が主催。ウクライナの隣国スロバキア出身のタタルさんは「ウクライナの子どもたちのために何かしたいと思った。東松島が大好きで演奏するのが夢だった。今日はゆっくり聴いてください」とあいさつした。
演奏はウクライナ国歌で始まり、エルガー「愛の挨拶(あいさつ)」、モンティ「チャルダッシュ」、葉加瀬太郎「情熱大陸」などを奏でた。アンコールでは映画「男はつらいよ」のテーマ曲や「青葉城恋唄」も披露され、来場者が手拍子しながら聴き入った。
コンサートにはウクライナの首都キーウ(キエフ)出身のキム・イリーナさん(33)と息子のニキータちゃん(2)も招待された。
大崎市鳴子温泉で働く予定のイリーナさんは、ポーランド経由で5月に日本に入国。演奏に先立ち「日本の人々がウクライナの問題に大きな関心を持ってくれていることと、この支援にとても感謝しています」と語った。
会場には約270人が来場。募金箱には82万2000円が寄せられ、ほぼ全額を在日ウクライナ大使館に送る。
東松島LCの奥田恵子会長は「イリーナさんも日本に来るまで大変だったと思う。東日本大震災でたくさんの支援を受けたので、お返しする機会を頂いたと思っている」と話した。
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