2011/3/11 14:46.......
ヘンリと順子共に仙台市青年文化センター大ホールにて被災。 その晩に開催されるはずの演奏会のG.P前でした。 大きな揺れが収まってから仙台フィルスタッフの誘導によりホールの外へ避難。 寒い外にコートも着ないでとりあえず楽器を持って避難した楽団員。周りを見ると停電により信号機が全く使えなくなり、マンホールからは水が溢れ出し、近くで暴走した車が歩道に乗り上げ、外へ避難中の人達の群れへ突っ込む、という事故もありました。 ひとまず解散という事で、すぐに車で保育所にいる娘達を迎えに行くも全ての信号が消えていて、やはりあちこちの交差点で事故多発。怪我人がいるのに携帯が通じないので救急車も呼べない惨状・・・。 道は所々ひびが入り、ガタガタで、特に橋を通過する時は、橋が落ちないよう祈る気持ちでした。 娘たちとは無事に再会!! 保育所は無人で非常用のランプが点灯。保育所隣の小学校校庭へ皆で避難していました。歩けない赤ちゃんなど背にまた抱っこして必死に園児を守ってくださった保育所の先生には一生足を向けて眠れません。 家に着き、まず目に入ったのはお隣さんの屋根瓦が我が家のガレージに散乱していて、家の中に入れば足の踏み場がないほどのガラスの破片。 そして停電に断水という現実。。。 まさかその頃、大津波が近くを襲ってきているとは夢にも思わず、日が暮れる前にひたすら、家の片付け、食料や水の確保に時間を使いました。 友人2家族も我が家に集まり、計12人で助け合って、大きな余震に不安気な子供達を皆で笑顔で励ましあって数日暮らしました。 心から友達のありがたさを痛感しました。 人生観、物の価値観がガラッと変わったこの日。 家族命があって、住む家がある・・・。こんなに幸せなことはないと実感しました。 この地震、津波で多くの方々の命が無惨に奪われ、また大切な人を失い、現実だとしんじられないでいる辛い思いの方々が沢山いらっしゃる。行方不明の方々もまだまだたくさんいらっしゃる・・・。 家族を失う辛さ、中には弔うこともできない辛さは、経験した人でないと本当に分からないと思います。 一人の人間として、また一音楽家としてできること。。。それは何かと考えました。 考えてみれば、町全体が停電!なんて一生に一度あるかないか。 真っ暗闇の中、見上げた夜空は「こんなにたくさん星ってあるんだ~!!」と今まで見たことがないほど、たくさんの星が皮肉にも美しく輝いていました。 自然って凄い。でも大自然の前に人間はなんと無力なことか・・・。 自然に対抗することなんてできません。
Comments